茶太郎 引っ越しする

○日なたぼっこしたい○

  僕が、この家に来てから、不満に思うのが、外に出られないこともあるけど、何と言っても陽当たり が悪いことだ。この家(マンション 3LDK)は東向きで、おとうさんが会社に出かけて、少しすると、すぐ陽がささなくなるんだ。お昼でも、お部屋には電気がついている。猫の僕としては、我慢の日々である。「ごめんね。もっと陽が当たる部屋だと良いのにね。それに茶太郎も外に出たいよね。ここに茶太郎が居ることは内緒だからなぁ。堂々と猫と暮らせる家が良いよね。」
まったくその通りだと思う。でも、おかあさんは何か考えているようだった。

テレビの上から外を見る。陽が当たらないなぁ。

○おかあさん 新築マンションを検討す○

  そんなある日、新聞の折り込みちらしに「ペットOKマンション」の広告が入ってきた。それから数日毎日のように、おかあさんは家やマンションをインターネットで探しているようだった。その間、僕は昼寝していた。つまんない。
 2000年11月4日
 おかあさんは、おとうさんに、マンションのモデルルームを見に行こうと誘って、見に行ったらしい。
その日、僕は「去勢手術」の為に入院したのに・・・(茶太郎病院へ行く
あとで、パンフレットを見せながら、「ここはね。茶太も堂々と暮らせるんだよ。」と言っていた。
今は堂々と暮らせていないの?と僕は思った。
おとうさんは何か考え事をしていた。
 2000年11月5日
 僕が退院した日。おとうさんと、おかあさんは別の不動産屋さんに行って、一戸建て住宅を見たら
しい。帰ってきて「一戸建ての方が良いのかなぁ・・・」と、おかあさんは言っていた。
おとうさんも、そう思っているようだった。   

○おかあさん 新築一戸建てにのりかえる○

  翌日から、おかあさんは、また電卓やパソコンでバタバタしていた。「うーん。」とか「茶太はどう思う。」とか、僕には何のことかわからない。結局、おかあさんは、「管理費が高い。管理費は一生払う。」ということが引っかかり、マンションを断念して、一戸建ての検討を始めたらしい。
  僕としては、陽当たりの良いところなら良いと思う。
     
   おとうさんと、おかあさん探している物件の条件は
     新築一戸建て
     陽当たりが良い
     無理なく購入できる価格の物
     交通が便利なところ
     駐車スペース有るところ(このころは家から離れたところに駐車場を借りていた)
     4LDKくらいあればいいかな・・・
   だそうだ。

○突然 契約○

 2000年11月11日
  おとうさんと、おかあさんは、また不動産屋さんへ。いっぱい家を見たらしい。夕方、疲れて帰って来て言ったことは、「茶太、家決めてきちゃったよ。」えーーーっ!!
今日一番最後に紹介されたところが、二人とも気に入ったんだって。おとうさん達は、急いで夕食を食べて、また出かけた。
 今度は「契約」の手続きなんだって。引っ越しを考えたのは、この前からなのに、ポンポンと話が進んでいる。本当に良いのだろうか?まあ、僕は陽当たりが良い家ならいいかぁと思う。
 帰ってきてからのおとうさんと、おかあさんの会話
   父 「決めちゃったね。」
   母 「うん、何か探し出してから、あっという間だね。」
   父 「茶太郎が気に入ってくれるといいね。茶太が居なかったら家なんて考えなかったなぁ。」
   母 「猫がきっかけで、家を買う人って珍しいかな?」
   父 「本気で、そう考える人って居ないよ。」
   母 「やっぱり。」
 今度の家は僕の家なの?

えっ!!
おうち決まったの?

○引っ越しだぁ○

 お家を決めてから、家の手続きとか、僕の病気(茶太郎病気になる ・ 茶太郎復活)で、おかあさんはバタバタしていた。お家は、まだ建築中で2001年2月完成予定らしい。
 まだまだ先のことと思っていたら、部屋中に段ボール箱がいっぱいになって、僕のレジャーランドになった。(茶太郎BOX の箱参照)
 おかあさんは、僕が入っている箱に色々な物を入れてくる。何故か僕は箱から追い出されてしまう。なんでかなぁ。いつもは「かわいいねー」とか言ってくれるのに。
 何日も、おかあさんは箱詰め作業をしていた。もう入れる物が無くなった時は、引っ越しの前日だった。おとうさんも自分の物は箱詰めしていた。おとうさんは会社に行っているから仕方ないんだよね 

あてにならない人達?

箱は遊び場よね。
もっと箱ちょうだいよ。
おとうさん
ソファーの上は良いねぇ。
荷物が無くて。
おとうさんの
ポロシャツだよ。
片づけなくていいの?
家具の中も点検しないと。

 2001年3月10日
 今日は僕の一歳の誕生日。そして、お引っ越しの日。引っ越し屋さんのおにいさん達が3人来た。引っ越しの邪魔になるのと、新しい家に先に行かなければいけないので、僕とおとうさんは先に車で出発した。
 新しい家は木の匂いがする。おとうさんは、僕を和室の陽が当たるところに連れて行ってくれた。 引っ越し屋さんが来るまで、おとうさんはお茶を飲んで、僕はクッションの上で昼寝した。お茶道具とクッションは先に持ってきたんだよ。
 その頃、おかあさんは寒いお部屋で荷物の運び出しを待ってたんだって可哀想ね。
 ばたんばたんと、大きなトラックから箱とか家具を降ろしている音が聞こえるんだけど、僕は和室から「出ちゃ駄目」と言われているので、和室で待っていた。
 和室の戸が開いたから外に出てみると・・・板ばり(フローリング)床だった。前のお部屋はカーペットだったからビックリした。見たことのない部屋で僕は興奮してしまった。
 トイレの場所も前と違うから落ち着かない・・・入る気にならない。おかあさんが気にして色々場所を変えてくれるけど気に入らない。結局、新しく買ったおかあさんのパソコンデスクの下にカーテンをして 置いてもらった。「猫のトイレの位置決めは難しい。」と、おかあさんは言った。

  翌日から、おかあさんは片づけをしていて、あまり構ってくれない。でも、空き箱がいっぱいで、僕は「引っ越しって楽しい」と思った。おかあさんは「二度としたくない。」と言っていた。なんでかな。


ウッドデッキでくつろぐ

テーブルの下でくつろぐ

未完成の庭でもくつろぐ

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